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2021年9月29日水曜日

愛の戦士 レインボーマン|虹色|光と色のヒーロー列伝⑥

 光あるところに色がある。まこと艶やかな色に数知れぬ波長の光があった。

 たくさんのヒーローがいますが、光や色に関係するヒーローは少なくありません。このシリーズは光と色に関係するヒーローを取り上げていきます。

 第6回は色のヒーロー「愛の戦士 レインボーマン」の登場です。

阿耨多羅三藐三菩提 レインボーマン登場

 レインボーマンは川内康範さん原作の東宝製作の特撮テレビ番組「愛の戦士 レインボーマン」に登場する主人公の覆面のヒーローです。

愛レインボーマン 主題歌

 「愛の戦士レインボーマン」は東宝が初めて手がけたヒーローを主人公とする特撮テレビドラマで1972年に放送が開始されました。1982年にはアニメ版「愛の戦士レインボーマン」も放映されています。従来の川内康範さん原作の七色仮面や月光仮面は人間が「扮装」するヒーローでしたが、レインボーマンは初めて人間が「変身」するヒーローとなりました。

 川内康範さんはヒーローを「正義の味方」と呼び、「正義の味方」は正義を守ろうとするものではあるが正義そのものではないとしました。月光仮面もそのような考え方から生み出された「正義の味方」です。

 月光仮面|月光|光と色のヒーロー列伝②

 月光仮面は正義そのものではありませんが戦う相手は悪であり、悪を倒すという点においては勧善懲悪です。レインボーマンの戦う相手は日本の滅亡を目的とする外国人組織「死ね死ね団」です。死ね死ね団が日本を狙う理由はかつて日本に虐待されたことに対する復讐ですから、レインボーマンの活躍は単純に善が悪を懲らしめる勧善懲悪とは言えません。そのような訳ありの背景で死ね死ね団から祖国を守るため孤独で戦うレインボーマン。その正体ヤマトタケシがヒーローであるが故に悩んだり、人間的な弱さを露呈したり、ヒーローが完全ではないことが描かれています。

オブジェクト指向のヒーロー

 川内康範さん原作の七色仮面は「変装」で姿を変えますが、レインボーマンは戦う場所や相手など目的に応じて「変身」でダッシュ1からダッシュ7まで七変化することができます。

 七色仮面|虹色|光と色のヒーロー列伝③

 ダッシュ1からダッシュ7はそれぞれ1週間の曜日に対応した「月の化身」「火の化身」・「水の化身」「木の化身」「黄金の化身」「太陽の化身」に対応しており、それぞれが特有の技を繰り出します。特に太陽の化身はレインボーマンの本体で様々な技を繰り出すことができ、ダッシュ1からダッシュ6までのうち2種類の能力を掛け合わせることができます。

 レインボーマンは一人のヒーローが目的に応じて姿や能力を変えるオブジェクト指向のヒーローと言えるでしょう。これがレンボーマンのアイデアの画期的なところで、フォームをチェンジするヒーローの原点と言えるでしょう。

 レインボーマンは高校生のヤマトタケシの成長とともに能力を高めていきます。ヤマトタケシはアマチュアレスリングで有名になり自分の不注意で交通事故に遭わせてしまった妹の足の治療のためプロレスラーになろうと考えます。そのため、インドの山奥に住む

アマチュアレスリングで名をはせた高校生・ヤマトタケシは小学生のころ、妹を自分の不注意で交通事故に遭わせ、脚に障害を負わせてしまう。その治療費を稼ぐため、格闘技にさらに磨きをかけプロレスラーとなり、有名になって金持ちになるべく、インドの山奥に住む聖者ダイバ・ダッタのもとに修行に訪れます。ダイバ・ダッタはヤマトタケシが伝説の七色の戦士レインボーマンの素質を持っていることを見抜き、弟子に迎えて修行をさせます。ヤマトタケシは人間同士の紛争が無意味であることを認識し、自分の力を平和のために役立てようと決意します。ヤマトタケシは修行を重ね新たな術を身につけながら死ね死ね団と戦います。

 終盤ではダッシュ7太陽の化身のままで6つの化身の技を扱えるレインボークロスという術を得ますが、これによってダッシュ1からダッシュ6までの登場が減りました。これはレインボーマンの能力を向上することにはなりましがが、オブジェクト指向的なヒーロー像が弱くなりました。見ている子どもたちにとっても面白みに欠けたようです。

レインボーマンの七色

 雨上がりの空にできる自然の虹の七色は赤・橙・黃・緑・青・藍・紫です。

 レインボーマンはダッシュ1からダッシュ7まで異なる色をしています。月の化身は黄色、火の化身は赤色、水の化身は青色、木の化身は緑色、黄金の化身は金色、土の化身は茶色、太陽の化身は白色です。

 レインボーマンの七色は一週間の曜日と関係していますから、自然の虹の七色とは異なります。黄・赤・青・緑は自然の虹の中にも存在する単色光の色です。白は様々な可視光線の単色光がほぼ均等に混ざった白色光です。茶色は簡単に説明するとオレンジ色と黒色の中間色で単色光は存在しません。また、金色は金属表面の自由電子による金属光沢の色です。

虹ができる仕組み

金色はどんな色

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