光あるところに色がある。まこと艶やかな色に数知れぬ波長の光があった。
たくさんのヒーローがいますが、光や色に関係するヒーローは少なくありません。このシリーズは光と色に関係するヒーローを取り上げていきます。
第3回は虹色のヒーロー「七色仮面」の登場です
七つの顔のおじさん ほんとの顔はどれでしょう
七色仮面は川内康範原作のテレビ番組・映画・漫画「七色仮面」に登場する主人公の覆面ヒーローです。
昭和34年(1959年)に東映によって主演・波島進でテレビ番組が制作されました。このテレビ版は映画で公開することを前提としたため35 mmフィルムで撮影されました。第1部から第4部までのそれぞれの総集編が映画として公開されました。
テレビ番組は第5部から主演が千葉真一に変わり、番組名も「新・七色仮面」となり、第7分までの3部が制作されました。千葉真一はスーツアクターも担当し、七色仮面のアクションシーンが軽快となり大きく様変わりました。
漫画版は講談社の少年雑誌「ぼくら」において連載されました。
当初の企画では、七色仮面のマスクが見る方向によって七つの顔に見えるという設定だったようですが、実現が困難なため、変装が得意なヒーローと設定が見直されたようです。マスクのデザインは菩薩をモデルにしたという説もあり、見る方向によって表情が異なって見えるようになるという意図があったのかもしれません。
原作者の川内広範は、七つの顔を持つ男・多羅尾伴内に着想して、七色仮面を生み出したそうです。多羅尾伴内は脚本家の比佐芳武が生み出した名探偵で、変装を得意とし、七変化で事件を解決していきます。
白黒の番組でしたがマスクの色は金色という設定だったようです。しかし、実際に撮影に用いられていたマスクの色は銀色だったようです。
デンデントロリコ やっつけろ
当時のヒーロー番組は大河ドラマ的な展開のものが多く、七色仮面も例外ではありませんでした。なにせ第1部が開始後、しばらくヒーローが登場しません。やっと第6話で「七色仮面登場」となるのです。大人でも楽しめるストーリーになっています。
七色仮面は、悪が暗躍するところ、事件に巻き込まれて困った人たちところに高笑いとともに現れる正義の使者です。その正体は変装を得意とする探偵の蘭光太郎です。
どこからやってきたのかは不明ですが、宇宙からやってきたようにも描かれています。そうだとすると、蘭光太郎が仮の姿で、正体が宇宙人の七色仮面なのかもしれません。
七色仮面は月光仮面と同様に二丁拳銃を使いこなします。七色仮面自身は拳銃で打たれてもびくともしない不死身の身体であり、瞬間移動をしたり、変化したりする能力を有しています。月光仮面はバイクに乗って現れますが、七色仮面は乗り物はありません。
虹は七色 きれいな虹の
七色仮面の歌詞に「虹は七色 きれいな虹の」というフレーズがあります。内容を見ると、七色の意味は「七変化」ですので、本当は虹はあまり関係ないかもしれません。
しかし、七色と言ったら虹を連想させるのでしょう。ニュートンが虹の色を7色と決め、その影響を受けた教育が日本で広く浸透していたことを示す例のひとつでしょう。
そして、多くの子どもたちが「七色仮面」の主題歌を歌い、「虹は七色」を記憶していくのです。
虹の色については、本ブログの記事をご参照ください。
虹ができる仕組み
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