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2020年6月4日木曜日

虚像|図解 光学用語

虚像とは(きょぞう、virtual image)

物体から出た光がレンズで透過・屈折したり、鏡で反射したりすることによって発散する光線を逆方向に延長したときに、そこにあたかも物体があるかのように見える像のことを虚像といいます。


凸レンズでできる虚像(左)と平面鏡できる虚像(右)

 上図の赤と青の実線は光線を示していますが、赤と青の破線は光線ではありません。私たちは体験的に光が直進することを知っているため、光がやってくる方向に光源や物体があると認識します。ですから、光がやってきた延長線上(破線の先)に物体があるかのように虚像を見てしまうのです。ですから、虚像は光が集まってできる像ではありませんし、虚像から光は出ていませんので、虚像をスクリーンに投影することはできませんが、レンズを覗くと正立像を見ることができます。


凸レンズでできる虚像を見る

 ルーペで拡大した正立像や鏡の中に映る正立像は虚像です。

球体レンズの虚像(左)とカーブミラーの虚像(右)

 また、カップの底に置いたコインが、カップに水を入れると浮かび上がって見えますが、この浮かび上がって見えるコインは虚像です。


水を入れるまえ(左)と水を入れたあと(右)

JIS Z 8120 : 2001 【光学用語】では虚像は「光学系の射出面から出た発散光線束が,像空間で結ぶ像」と定義されています。

 図解 光学用語

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