ヒマワリの名前の由来
ヒマワリ(向日葵:漢名コウジツキ)はキク科の一年草で原産地は北アメリカ西部と考えられています。ヒマワリはニチリンソウ(日輪草)、ヒグルマソウ(日車草)とも呼ばれます。英語ではsunflower、フランス語では tournesolです。フランス語のtournesolは「向きを変える」という意味のtournerと、「太陽」という意味のSoleilが合わさった複合語で、日本語のヒマワリと同じような名前の付け方です。太陽の動きを追いかけるように花が向きを変えるので、ヒマワリ(向日葵)という名前が付けられたのですが、花の形が太陽を連想させたり、花が咲く季節が太陽が輝く夏だったりすることも関係していると考えられます。
ヒマワリは光を追いかける
ヒマワリは花が咲く前の成長期から太陽の動きを追いかけて向きを変えます。ですから、ヒマワリの花そのものが太陽を感知しているわけではありません。また、太陽がある方向に遮蔽物あり、直射日光が届かない場合、ヒマワリは太陽の方向ではなく、より明るい方を向きます。ですから、ヒマワリは太陽を追いかけて向きを変えているのではなく、光を追いかけて向きを変えているのです。
植物の屈光性とは
植物や菌類が光に反応して屈曲する性質を屈光性、または光屈性といいます。ヒマワリのように植物が光に方向に屈曲して向きを変える性質を正の屈光性、光とは逆の方向に屈曲して向きを変える性質を負の屈光性といいます。
ヒマワリの屈光性は、茎の成長を促す植物ホルモンのオーキシンという物質によって引き起こされます。
オーキシンは茎の先端(茎頂)で合成され、茎の下部へと移動しますが、植物中のタンパク質との作用により、茎中で日の当たらない方へ集まる性質があります。そのため、オーキシンは茎中で日向より日陰になっている部分にたくさん存在しています。
オーキシンの働きによって、茎は日向より日陰の部分の方が成長し、日向の方向へと屈曲します。このため、ヒマワリの花が太陽の方へ向きを変えているように見えるのです。
やがて、ヒマワリが成長を遂げると、オーキシンは合成されなくなります。大きな花が咲く頃には、ヒマワリは太陽を追いかける動きをしなくなります。
0 件のコメント:
コメントを投稿