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2026年1月26日月曜日

ケミカルライトが光る原理と仕組み

ケミカルライトとは

 コンサートやパーティーなどで使われるケミカルライト(Chemical Light)。最近はいろいろな色のものが手に入るようになりました。ケミカルライトは化学発光(化学ルミネセンス)によるライトの総称です。サイリューム、シアリウム、ルミカライトなどと呼ばれる場合もありますが、これらは登録商標です。

光の三原色のケミカルライト
光の三原色のケミカルライト

ルミネセンスとは

 物質は原子からできています。原子はプラスの電気をもつ原子核とマイナスの電気をもつ電子からできています。通常、原子は原子核と電子の電荷がつり合った安定したエネルギー状態を維持しています。このとき電子のエネルギー状態は安定した基底状態にあります。原子が外部から何らかのエネルギーによる刺激を受けると、電子のエネルギー状態が高くなり励起状態となります。励起状態となった電子は直ちに安定した基底状態に戻ります。このとき電子は励起状態と基底状態の差分のエネルギーを放出します。この差分のエネルギーが可視光線のエネルギーに相当するとき目に見える光が出てきます。このような発光現象をルミネセンスといいます。ルミネセンスは電子を励起状態にする刺激をつけて区別します。例えば、蛍光灯のように電気エネルギーを使うものはエレクトロルミネセンス、ケミカルライトのように化学反応で生じたエネルギーを使うものはケミカルルミネセンス、ホタルのように生物によるものはバイオルミネセンスと呼ばれます。光を当てると蛍光を出す塗料は、光を刺激に使っているのでフォトルミネッセンスと呼ばれます。

ルミネセンスの原理:励起状態となった電子は直ちに安定した基底状態に戻る。このとき電子は励起状態と基底状態の差分のエネルギーを放出する。
ルミネセンスの基本原理

 ケミカルライト以外に有名なケミカルルミネセンスとしてはルミノール反応が知られています。またホタルなどの生物発光も化学発光の一種です。ルミノール反応の原理と仕組みについては次のページを参照してください。

反応機構

 ケミカルライトのスティックの中には2つの液体が別々に入っていて、スティックを折ることによって混合します。片方の液体は光のエネルギーの元になるシュウ酸ジフェニルと蛍光色素(dye)と反応を進めるための物質(触媒)の混合物です。もう片方の液体は過酸化水素水です。

 シュウ酸ジフェニルと蛍光色素 (dye) と触媒の混合物と過酸化水素が混ざると、シュウ酸ジフェニルが過酸化水素で酸化されて分解し、フェノールと過シュウ酸エステル(ROOC-COOOH)を経て1,2-ジオキセタンジオンが生じます。1,2-ジオキセタンジオンは分解して二酸化炭素となりますが、このときに蛍光色素にエネルギーを与えます。励起状態となった蛍光色素はすぐに基底状態に戻りますが、このとき差分のエネルギーを光 (hν) として放出します。

シュウ酸ジフェニルと過酸化水素との酸化→1,2-ジオキセタンジオンの分解と色素の励起
→色素の緩和による発光
ケミカルライトの化学発光の反応式

光の三原色の混色の原理で様々な色を作れる

 ケミカルライトが出す光の色は使用する蛍光色素(dye)よって異なります。使用される蛍光色素にはさまざまな種類があり、それぞれ特有な色の蛍光を発します。蛍光色素を混ぜることによって別の光を作ることができます。たとえば赤・緑・青の色素を混ぜると白い光が出てきます。これは光の三原色の加法混色によるものです。


光の三原色
R:赤(レッド) G:緑(グリーン) B:青(ブルー)
C:青緑(シアン) M:赤紫(マゼンタ) Y:黄(イエロー) W:白(ホワイト)

 光の三原色の原理と仕組みについて次のページを参照してください。


ケミカルライトの用途

 ケミカルライトのスティックは防水性、絶縁性に優れています。ケミカルライトは発光に酸素を必要とせず、熱をほとんど発生しません。火花や炎も出さないため水中でも利用できます。安価で使い切りできるので軍隊、キャンプ、洞窟探検、ダイビングにおいて光源として利用されています。

ケミカルライトを使う米軍兵
ケミカルライトを使う米軍兵

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